あ!なるほど豆知識 スイートコーン

主な種類と特徴

スイートコーンは「トウモロコシ」の中のひとつで、野菜として利用している品種の総称です。
たくさんの種類がありますが、粒の色がすべて黄色いイエロー系、すべて白いシルバー系、黄色と白が混ざったバイカラー系、また糖度によってスイート種とスーパースイート種に大別できます。

【イエロー系】
熊本県では、イエロー系の栽培が盛んです。代表品種に、昭和40年代から全国で栽培されるようになったスーパースイート種の「ハニーバンダム」があります。粒皮は厚みがありますが、甘みが強く、かつ、収穫時の食味が2〜3日維持できるため、消費者から爆発的な人気を得ました。
現在では、「ハニーバンダム」を改良した、小ぶりで果物のように甘い「味来」や、粒皮が柔らかく身入りの良い「ゴールドラッシュ」等が多く流通しています。

原産地と日本への渡来

トウモロコシの原産地は、メキシコから南アメリカ北部にかけてといわれています。栽培の歴史は古く、マヤ、アステカ等の古代文明にまでさかのぼります。1492年にアメリカ大陸に到達したコロンブスがヨーロッパに持ち帰り、世界中に広まりました。日本へは16世紀に長崎に渡来し、明治時代の北海道開拓を機に本格的な栽培が始まりました。
 トウモロコシはコメ、ムギと並ぶ世界三大穀物のひとつです。そのうち生食用甘味種の未成熟トウモロコシをスイートコーンと呼ぶようになって、第二次世界大戦後、米国から新品種が導入されると、栽培が急速に普及しました。

スイートコーン写真

栄養素・機能性成分

スイートコーンは、糖質が主成分で、穀物的な性格を持っており、エネルギーの補給源となります。
胚芽の部分には、糖質代謝を円滑にして疲労回復に役立つビタミンB群や、生活習慣病の予防が期待できるビタミンEのほか、むくみの解消や高血圧予防に効果があるカリウム、骨や歯を丈夫にするカルシウム、たんぱく質の合成に必要なマグネシウム等をバランスよく含む栄養価の高い野菜です。
また、スイートコーンのひと粒ひと粒の皮は、セルロースという不溶性の食物繊維でできているため、便秘の改善や大腸がんの予防効果も期待できます。

選び方

皮の緑色が濃く、実が先までぎっしりと詰まっており、粒がふっくらしているものが新鮮です。ひげの1本1本が粒のひとつひとつにつながっているので、ひげが多いものほど粒の多い良品です。また、ひげの褐色が濃いものは、よく熟して甘みがあります。

保存方法

鮮度の低下が激しく、時間とともに風味や甘みが減少するので、買ったらその日のうちに食べるのがおいしくいただく条件です。保存する場合は、皮付きのままラップで包み、茎を下にして立てた状態で冷蔵庫の野菜室に入れ、翌日には食べ切りましょう。すぐに食べない場合は、ゆでてからラップで包み、冷蔵庫に入れれば2〜3日保存可能です。また、 冷凍保存する場合は、ゆでたものを3?程度の輪切りするか、包丁で実を外して密閉袋に入れます。

スイートコーンの調理メモ

(農畜産業振興機構「野菜ブック」より引用)