あ!なるほど豆知識 レンコン

主な種類と特徴

レンコンは、ハス(蓮)の地下茎が肥大した部分を指し、明治以降に中国から導入された中国種と、それ以前に渡来したもの及び日本在来のものである在来種に大別されます。

【在来種】
地下茎が深く伸び、節間が長くややほっそりとしています。掘り取りにくく、収量も少ないですが、肉質は粘質で食味も良好です。早生(わせ)で低温に強いため、一部の地域で早堀り用として栽培されています。主な品種に、‘天王(てんのう)’や‘上総(かずさ)’等があります。

【中国種】

地下茎が浅く伸び、節間が短く太いため、掘り取りが便利です。耐病性にも優れて収量も多いため、現在の主流となっています。晩生(おくて)で、高温期に急速に生育します。また、在来種に比べ粘り気が少なく、粉質な食感が特徴です。主な品種に、‘備中(びっちゅう)’や‘杵島(きしま)’等があります。

原産地と日本への渡来

ハスは多年生水生植物で、原産地については諸説ありますが、中国原産説が有力とされています。日本へは中国から観賞用として伝来し、1500年前にはすでに実在していたようです。そして、およそ800年ほど前の鎌倉時代に再び中国から食用品種が伝えられ、食用種と観賞用種に区別されました。日本で本格的にレンコンが栽培されるようになったのは明治以降で、現在のような集約的な営利栽培様式になったのは大正初期のことでした。

栄養素・機能性成分

でんぷん質とビタミンCを多く含んでいます。ビタミンCは強い抗酸化力によって動脈硬化や脳卒中、がん等の病気を予防したり、皮膚や骨を強化する働きがあります。ビタミンCは熱に弱い成分ですが、レンコンに含まれるビタミンCはでんぷん質に守られているため、加熱調理による損失はそれほど多くありません。そのほか、高血圧の予防に有効なカリウム、ビタミンB群の一種でエネルギー代謝を大きくサポートするパントテン酸、疲労回復に効果的なビタミンB1等も含みます。

選び方

全体的にずっしりとしてまっすぐなものを選びましょう。また、レンコンの穴の大きさがほぼそろっているものは良品といわれています。切り口が変色しているものや、穴の中が黒くなっているものは鮮度が落ちているので避けましょう。

保存方法

丸ごと保存する際は、湿らせた新聞紙で包みビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。また、カットしたものは変色を防ぐためラップでしっかりと包み、同じく野菜室で保存し、早めに使い切りましょう。

レンコンの切り口、白く茹でる、皮のむきかた、食感の活かし方

(農畜産業振興機構「野菜ブック」より引用)

 
熊本県では、ビニールハウス栽培のレンコン(早堀りレンコン・早出しレンコン)が全国に先駆けて5月中旬頃から出荷され、7月頃から露地栽培のレンコンが出荷されます。

丹精込めて「早堀りレンコン」
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