主な種類と特徴ブロッコリーが一般的に食べられるようになったのは1970年代からです。茎の頭にできた花蕾(からい)だけを利用する頂花蕾(ちょうからい)型、枝分かれした先からできた花蕾も利用する頂花蕾・側花蕾(そくからい)兼用型、脇から次々育つ側花蕾を主として利用する側花蕾型など、花蕾を収穫する場所の違いによって品種が分かれています。
【側花蕾型】 ![]() ![]() |
原産地と日本への渡来ブロッコリーは、地中海沿岸が原産地で、16世紀にはイタリアやフランスで栽培されていたようです。日本へは、明治初めに渡来しましたが普及せず、1970年代になってから、食生活の洋風化に伴って食卓にもあがるようになりました。国民の栄養意識が高まった1980年代に入って米国カリフォルニア等から輸入が始まり、一年中出回るようになると、その栄養価が評価され、消費量が一気に伸びました。また、需要の増加に伴って国内産地における予冷体制(※)が整い、国産ブロッコリーの一年を通した供給体制が確立しました。北海道や長野県などの冷涼地では夏どり栽培が、関東以南の暖地では冬〜春どり栽培が行われています。 ![]() 栄養素・機能性成分ブロッコリーは、栄養素を豊富に含んでおり、中でも風邪予防や美肌効果が期待できるビタミンCの含有量は、生のままだと100g中120?とレモン果汁の2倍以上含まれており、野菜の中でもトップクラスです。夜間の視力回復や発ガン抑制効果の期待できるカロテン、お互いに協力して貧血を予防する鉄や葉酸を豊富に含むほか、カルシウムの代謝を促す作用を持つビタミンKがカルシウムと共に豊富に含まれているため、骨粗しょう症の予防効果も期待できます。 選び方花蕾がこんもりと盛り上がっており、つぼみの粒が小さくしっかりと密集したものを選びましょう。また、茎の切り口がみずみずしく、スが入っていないものが新鮮です。完熟したブロッコリーはやわらかく甘みも強くなりますが、小ぶりのものは早取りされた場合が多いので、重量感のある大ぶりのものを選びましょう。 保存方法収穫後のブロッコリーは呼吸作用が激しく、つぼみが開くと品質が低下するので、水洗いしないでポリ袋に入れ、密封せずに野菜室で保存するか、また小花蕾ごとに分けて硬めにゆで、冷凍するとよいでしょう。 (農畜産業振興機構「野菜ブック」より引用) |