あ!なるほど豆知識 ナス 熊本で多く栽培されている長ナス

主な種類と特徴

ナスは日本では古くから栽培されてきたことから、地方独特の品種が多く見られます。
【長ナス】
ナス出荷量全国2位の熊本県は、昔から長ナスの産地。果実は20〜25cm程度で関西以西で人気がある品種です。果皮・果肉が柔らかく、漬物や煮物に向いた品種です。
【大長ナス】
大長ナスの果実は40〜45cm程度と長く、九州地方で多く栽培されているタイプです。果皮が硬く、果肉が柔らかいことから、焼き物、煮物に向いた品種です。
【ヒゴムラサキ】
熊本の伝統野菜であり、赤ナスの名称で親しまれている「熊本長ナス」のおいしさを維持しながら、品質を一定にすることを目的に熊本県農業研究センターが品種改良に取り組み、平成14年に誕生したのが「ヒゴムラサキ」。長さ約28cmという大きさと柔らかい食感のおいしさで、いま、注目を集めています。

長ナス

原産地と日本への渡来

ナスの原産地はインド東部といわれており、4〜5世紀に中国へ伝わったようです。日本には、中国から8世紀ごろに伝わったとされています。奈良時代には栽培されていたようで、東大寺正倉院文書にはナスを献上したとの記録があります。
「ナス」の語源は、夏にとれる野菜「夏の実(なつのみ)」から、「ナスビ」になり、いつしか「ナス」になったというのが有力のようです。

 

栄養素・機能性成分

ナスの紫色はアントシアニン系の色素であるナスニンです。アントシアニンは、ポリフェノール類ですので、動脈硬化、発ガンの抑制、老化の防止、高血圧などに効果があるといわれています。
色素のナスニンは鉄などの金属と結合すると安定します。漬物などに古いクギを入れておくと、鮮やかな紫色をとどめておくことができます。
ナスは油と大変相性がよく、油でナスを炒めたり揚げたりすると、ナスの味がまろやかになり大変おいしくなります。
また、スタミナ不足のときに、おいしくカロリーを摂取できます。夏バテなどで体力が落ちている時、旬のナスを上手に料理してスタミナをつけましょう。

選び方

ヘタが黒く筋がはっきりしていてトゲが痛いくらいに張っているものは新鮮です。水分が多い野菜なのでハリと弾力がありずっしりと重く、首までしっかり太ったものを選びます。皮の色は濃くツヤのあるものがよく、シワや変色しているものは避けます。

保存方法

低温に弱いので常温に置き、2〜3日のうちに使い切ります。
それ以上長く保存するなら水分が蒸発しないように新聞紙でくるみ、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保管します。ただし、冷蔵すると果肉も皮も硬くなってしまい風味は落ちます。

調理メモ

(農畜産業振興機構ホームページより引用)